思春期にできるニキビと大人になってからできるニキビとでは、できる理由が異なるものです。
思春期のニキビは皮脂量が多いことが原因でできるケースがほとんどですが、20代以降のニキビに関しては、皮脂が原因というよりも生活習慣の乱れやストレスが原因でできるケースがほとんどのようです。
今回は、大人ニキビメカニズムや原因、生理前にできやすいニキビの予防ケア、大人ニキビのスキンケア方法や生活習慣のポイントについて解説していきます。
目次
大人ニキビができるメカニズム
一度できると赤く目立ってなかなか治らないといわれている大人ニキビ。
ちなみに、大人ニキビができるメカニズムは以下の通りです。
ストレスや不眠、ホルモンバランスの乱れによって、肌の皮脂量が増える
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毛穴に皮脂などが詰まった状態になり、赤みが出てくる
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毛穴に溜まった皮脂が原因でアクネ菌が増殖し、肌が炎症を起こす
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毛穴に皮脂が溜まった状態から、毛穴が膨らんでニキビがひどくなる
↓
顔全体に炎症が広がる
上記が大人ニキビのできるメカニズムといわれています。
大人ニキビは10代のニキビとは違い、肌の皮脂量が過剰に分泌されてできるものではありません。
ストレスや生活習慣の乱れ、睡眠不足や栄養不足、ホルモンバランスの乱れなどが原因で起こります。
それに、ニキビができる場所については、顎周辺などのUゾーンがもっとも多いのが特徴です。
大人ニキビの主な原因とは?
大人ニキビの原因には、以下の要因が挙げられます。
- 生活リズムの乱れ
- 栄養バランスの悪い食生活
- 睡眠不足
- ストレスフルな生活
上記が原因となり、ホルモンバランスが乱れがちだと免疫力が低下し、ニキビの原因でもあるアクネ菌が過剰に繁殖されます。
睡眠不足やホルモンバランスの乱れ、ストレスなどについては、余計な皮脂をただ取り除くだけでは改善されませんよね。
スキンケアだけでなく、規則正しい食生活を送ることを心がけ、睡眠をしっかりとることでホルモンバランスが整えられるので、大人ニキビの予防にもつながります。
ホルモンバランスを整えるためのカギは睡眠?!
「ホルモンバランス」が乱れる
……なんて言葉をよく聞くことがあると思いますが、そもそもホルモンバランスを整えるために、私たちは毎日の生活の中で一体何に気をつければよいのでしょうか。
大人ニキビを予防するカギは、規則正しい生活習慣が大事であることは前述しました。
しかし、その中でもとくに大事になってくるのが睡眠です。
大人ニキビを作らないためにも、なるべく意識して睡眠時間や眠るときの時間を調整しましょう。
- 毎日、6時間以上の睡眠をとる
- 毎日、同じ時間に起きて同じ時間に眠ることを心がける
上記を守るだけでもホルモンバランスが整うようになります。
寝つきが悪い人は、早めにかかりつけの専門医に相談するなどして、漢方などを処方してもらうのもよいかもしれません。
生理前にニキビができやすいのはなぜ?!
女性であればご理解頂けると思いますが、どんなにスキンケアを丁寧に行っていても、やはりニキビができやすい時期というものがありますよね。
生理前になるとホルモンバランスが乱れて、肌が男性ホルモンの影響を強く受けてしまうようです。
それによって黄体ホルモンを分泌しやすくなり、その結果ニキビが増える原因になるそうです。
生理前のニキビに有効なピーリングケアって?
生理前になると、女性はイライラしてストレスが増える、肌が荒れるなどの症状が見られます。
生理前の肌トラブルを避けるためにもカモミールティーやアロマテラピーなどを用いてなるべくストレスを溜めないことが重要です。
しかし、仕事のストレスや肌の変わり目シーズンによっては、いつも以上に生理前のニキビがひどくなって悩むこともあるでしょう。
そんなときにおすすめなのがピーリングケアです。
ピーリングケアによって、皮脂の余分な古い角質などを取り除くことができたり、肌の新陳代謝(ターンオーバー)が促されてニキビ跡を薄めることが可能です。
最近は、自宅で簡単にできるピーリングが薬局やコスメショップ、通販などでたくさん売られていますよね。
まずは自分に合いそうなものを探してみてもよいでしょう。
ちなみに、ピーリングケアには、剥がすタイプのものと、ふき取るタイプのものがあります。
大人ニキビが出てしまったときに、ふき取るタイプのものを使用すると、肌への刺激が強すぎて、逆にニキビを悪化させてしまう原因にもなりかねません。
生理前のニキビが気になったときは、洗い流すタイプのピーリングを使用してみるのがおすすめ。
ちなみに、ピーリングケアについては、毎日やる必要はありません。
肌への刺激が強いので、生理前のニキビができやすい時期に使用するか、週に1回程度おこなうなど、様子見を見ながら頻度を変えていきましょう。
もしもピーリングを実際にやってみて肌がしみるなどの症状が出たときは、直ちに使用をやめましょう。
ピーリング後は、とても肌が敏感な状態ですから、普通の基礎化粧品よりも敏感用の化粧水や保湿成分などをおすすめします。
大人ニキビができたときのスキンケア方法・生活習慣のポイント
今から大人ニキビができてしまったときのスキンケア方法や生活習慣のポイントについてご説明していきます。
大事なことは清潔感を保つこと!
大人ニキビができてしまったときは、スキンケアを丁寧にすることも大事ですが、スキンケア前に手をしっかり洗ってケアすること、顔を拭くときのタオルや眠るときの寝具を清潔に保つことが大前提。
それに、部屋が汚れていたり、空気中にほこりなどが舞っていると肌へ悪い影響をもたらします。
部屋や身の回りのアイテムが汚れている状態だと、どんなに大人ニキビをケアしても改善することはないので身の回りのアイテムについては常に清潔感をキープするように心がけてください。
過剰なクレンジングと洗顔はひかえましょう!
大人ニキビができると、気になって何度も顔を洗うなど、過剰な洗顔をしてしまう人がいます。
余分な皮脂を取り除くことはニキビの原因を改善するための一つの方法ではありますが、クレンジングや洗顔をし過ぎると、肌本来が必要とする保湿機能を弱めてしまったり、肌の水分量を奪ってしまうこともあります。
肌の水分量が不足すると、肌が乾燥しますよね。
すると、肌本来が持つバリア機能が肌を守ろうと角質層を厚くするという現象が起こります。
肌が厚くなることで毛穴がふさがれ、その結果大人ニキビが悪化してしまう……なんて悪循環もあるので注意が必要です。
~大人ニキビができたときのクレンジング方法~
大人ニキビができたときは、クレンジングにはクリームタイプで洗い流せるものがおすすめ。
クリームタイプのクレンジングは、ほかに比べて刺激がマイルドで肌触りがよいため、しっとりとした洗い上がりを実感することができます。
大人ニキビに悩んでいる際、くれぐれもふき取るタイプのクレンジングの使用だけは避けてください。
肌を擦りすぎることで肌に小さな傷ができ、余計に肌トラブルを悪化させる原因にもなりかねません。
~大人ニキビができたときの洗顔方法~
大人ニキビができてしまったときの洗顔料には、固形石鹸がおすすめ。
まずはぬるま湯で顔を洗ったら、洗顔料をしっかりと泡立ててキメの細かい泡を作ります。
顔を洗う時は、皮脂量の多いTゾーンから順番に洗っていきましょう。
額から鼻まで泡をしっかりとのばしたら、泡で汚れを浮かして落とすイメージでやさしく洗っていきます。
次に面積の広い頬、最後に皮膚が薄くて乾燥しやすい目元や口元をやさしく洗っていきましょう。
洗顔後はぬるま湯で20回~30回ほど洗い流します。
注意点として、顎などのフェースラインには泡が残りやすく、泡が残った状態だとニキビを悪化させてしまうリスクがあります。
気を付けましょう。
洗顔後は、やさしくタオルで肌の水分のみを吸収するように、軽く抑える程度でOKです。
油分を控えながら保湿をしっかりおこないましょう!
大人ニキビができてしまったときに、油分の多い基礎化粧品を使用するとニキビの原因にもなるアクネ菌を増殖させてしてしまう可能性があります。
とはいえ、肌への水分量をまったく与えない状態だと肌が乾燥してニキビがますますひどくなりますので、保湿は重要です。
肌が乾燥すれば、肌が厚くなってゴワゴワしだし、毛穴の詰まりもひどくなります。
保湿アイテムとしては、皮脂の過剰な分泌を抑えてくれて、さらにニキビを抑える効果のあるビタミンC誘導体の成分が入った化粧水や美容液を使用することをおすすめします。
ほかにも保湿力にすぐれているセラミドやヒアロルン酸などが配合された保湿アイテムでしっかりと肌を保湿するようにしましょう。
~大人ニキビができたときの保湿方法~
大人ニキビができた時の保湿方法としては、保湿成分がしっかりと配合された化粧水と美容液、または美容クリームをダブルでケアするのが有効です。
化粧水には、ビタミンC誘導体の成分が入ったものを選ぶとよいでしょう。
ビタミンC誘導体の成分には、保湿だけでなく肌の赤みやニキビ跡を薄くするという効果が期待できます。
洗顔後に化粧水をつけるときは、清潔感のある手で適量をとり、両手で肌にしっかりとなじませるようにしましょう。
化粧水の後に、美容液や美容クリームなどで肌をしっかりと保湿することがマスト。
セラミドやヒアロルン酸を配合した美容液などは、過度な油分を含まないのに保湿力にすぐれているため、これらを使用することで大人ニキビを抑制しながら保湿することができます。
美容液などをつけるときは、化粧水同様に清潔感のある手でやさしく適量をとり、肌へとなじませるようにしましょう。
日頃から便秘には注意しましょう!
便秘は大人ニキビだけでなく、体全般にも悪影響を及ぼします。
人間の体はとてもデリケートなので、規則正しい生活習慣が送れていない、睡眠時間がしっかりととれていない、栄養バランスが偏った食事ばかりしている人は、便秘になってしまう傾向があります。
なるべく食物繊維の多い野菜をしっかり採るなどして便秘解消に努めましょう。
ニキビを触るのは避けましょう
鏡を見るたびにニキビがあると、つい触りたくなってしまう人の気持ちは理解できます。
しかし、ニキビを触ってしまうことで毛穴からばい菌が繁殖したり、肌に刺激を与えて大人ニキビを悪化させてしまう原因にもつながります。
ニキビを触ることでニキビの治りが悪くなることがほとんどのため、どうしてもニキビの状態が気になる人は早期に皮膚科を受診するようにしてください。
大人ニキビができたときはパウダーファンデーションがおすすめ!
大人ニキビができたとき、油分の多いリキッドタイプのファンデーションを使用してしまうと、たちまちニキビが悪化してしまう可能性が高まります。
なるべく肌に刺激を与えないためには、メイクは薄めに仕上げるのがコツです。
ファンデーションを選ぶときは、パウダーファンデーションを薄くつけたり、スルーパウダーなどで軽く仕上げるようにしましょう。
かりにノーメイクだとしても、紫外線対策としてUVケアだけは忘れないようにしてくださいね。
~美肌後記~
今回は「大人ニキビはストレスやホルモンバランスが影響?大人ニキビのメカニズムと原因、生理前の予防ケアと生活習慣のポイント」についてご紹介しました。
大人ニキビには毎日の生活習慣や質の良い睡眠、そして生理前のホルモンバランスなどが深く影響していることをご理解いただけたと思います。
大人ニキビを予防するためにも、大人ニキビができるメカニズムを知り、肌トラブルを避けるためにも規則正しい生活習慣を心がけましょう。
肌はとてもデリケートです。
時期によってはいつも以上に大人ニキビがひどくなる、なんて可能性さえあります。
自身のスキンケア方法ではどうにもならないほど大人ニキビが化膿したりニキビが広がってしまったときは、迷わずに皮膚科で受診することをおすすめします。
早急に治療薬や飲み薬などを処方してもらうことで、ニキビ跡になる前にニキビを改善することができるでしょう。
跡になったら大変。そうなる前に早めの処置を心がけて下さい。