どんなに食事やスキンケアをしっかりと行っていても、質の良い睡眠がとれていないと肌は荒れがちに。
若いうちは睡眠不足でも若さでなんとかなる部分もありますが、アラサー以上になると、睡眠不足による肌の疲れがいっきに顔に出るものです。
仕事や家庭のストレスなどで熟睡できずに悩んでいる人たちが多いようですね。
その結果、翌朝の化粧ノリが悪くなったり、睡眠不足が続いた結果、感想やシミ、シワ、ニキビなど大人の肌荒れを引き起こしてしまう結果にも……。
現在、睡眠による肌トラブルを抱えている人たちは、ぜひチェックしてみてください。
目次
美肌のためには睡眠が重要!
「睡眠不足はお肌の天敵」といわれるように、質の良い睡眠がお肌の新陳代謝(ターンオーバー)を正常に促すため、ぐっすりと眠れなかった翌朝は、気持ちだけでなくお肌の調子も悪くなります。
ちなみに、肌だけでなく、体内の内臓などを修復するためには、最低でも6時間ほどかかるそう。
もしも睡眠時間が6時間にも満たない場合は、お肌に異常があらわれるのは否めません。
なお、お肌の生まれ変わりは成長ホルモンがたくさん分泌される睡眠直後の3時間以内といわれています。
成長ホルモンがしっかりと分泌されないと、美しい肌はもちろんのこと、健康的な肉体さえも作られないので、毎日の睡眠はとても重要だといえるでしょう。
美肌を作る!成長ホルモンってなに?
成長ホルモンとは、眠っているときに脳内の脳下垂体から分泌されるホルモンのことです。
成長ホルモンは、夜に肌細胞の働きを活発化させたり、昼間に肌が受けた紫外線などのダメージから回復させるという役割があります。
質の良い睡眠によりしっかりと成長ホルモンを分泌させることで、美肌をキープすることができるといっても過言ではないでしょう。
さらに成長ホルモンには、水分保持に働きかけるコラーゲンの生成を促進させる働きや肌の弾力やハリを作るヒアロル酸の生成を促す作用もあります。
成長ホルモンは、単に美肌によいコラーゲンやヒアロルン酸を生成するだけではありません。
体全身の細胞を修復したり、疲労回復にも役立つ働きがあります。
美肌だけでなく、健康を保つ上でもとても貴重なホルモンであることがうかがえるでしょう。
睡眠と美肌の関係性って? 美肌を作るのは成長ホルモンとメラトニン
あなたもご存知のように、睡眠と美肌には深い関係性があります。
寝つきがよく、成長ホルモンがしっかりと分泌されることでお肌の新陳代謝(ターンオーバー)を促し、昼間の紫外線による肌のダメージを修復したり、新しい肌に生まれ変わらせることができるからです。
前述のように、美肌には欠かせない成長ホルモンは、眠った直後の3時間以内にたくさん分泌されるため、寝つきの良い人はその分、高い美容効果を得ることができます。
さらにアンチエイジングに有効な抗酸化作用を促し、美肌に働きかける「メラトニン」というホルモンは、午前2時にたくさん分泌されるそうです。
成長ホルモンとメラトニンという二つのホルモンをしっかりと分泌させて美肌を作り上げるためには、午前0時までには眠り、直後の3時間は起きないことが重要です。
睡眠は、量よりも質が大事!
睡眠不足ばかり続くと、肌荒れやストレスだけでなく、見た目年齢にも影響が出てきますよね?
日頃から睡眠不足の人の肌はくすみやシミなどの肌トラブルを抱えています。
肌が汚いと第一印象が悪くなったり、実年齢よりも老けてみえるなどのデメリットもあります。
とはいえ、睡眠時間はしっかりと取りたいけど、仕事の影響でショートスリーパーになりがち。
短時間睡眠でも問題はないの?なんて素朴な疑問も多くあります。
これについては、中には短時間睡眠でもお肌のターンオーバーが十分に活性化されている人もいるようなので、個人差はあります。
しかし基本的には20代や30代であれば最低でも7時間の睡眠時間を確保することがおすすめ、なのだそう。
とはいえ、単に睡眠時間を多くとればよいというわけではありません。
むしろ、睡眠時間そのものよりも、質を高めることの方が先決なのだとか。
ちなみに睡眠の質とは、ぐっすりと眠れたかどうかの熟睡間のことを指します。
必要な睡眠の量とぐっすりと眠れたという熟睡感の両方が満たされることがベストですが、いくらたくさん眠っても、睡眠の質が悪いと美容効果は減ってしまうので注意が必要です。
もしも、あなたが多忙などの理由により睡眠時間をしっかりと確保することが難しい場合は、せめて睡眠の質を高めるように努力してみましょう。
睡眠負債ってなに?
最近では、メディアなどでも睡眠がいかに人の肌や健康を左右するのか、といったことが注目されているため、「睡眠負債」なんて言葉がもてはやされるようになりました。
ちなみに睡眠負債とは、熟睡感のない睡眠を繰り返すことです。
肌が乾燥して荒れたり、体がどんどん不調になったり、仕事が手につかなくなったりして健康状態が悪化することを意味します。
睡眠負債に陥らないためには、日頃から睡眠の量と質に気をつけ、ぐっすりと眠る環境を整えることが大切。ちなみに、睡眠負債の人には以下のような特徴があります。
- 特徴①朝起きても眠い
- 特徴②寝起きが悪い
- 特徴③便秘になりがち
- 特徴④休日に寝だめする
- 特徴⑤体がだるくてすぐに眠くなる
いかがでしょうか。どれか一つでも当てはまる項目があれば、あなたは睡眠負債の傾向があるかもしれません。
気になった方は、美肌や健康のためにも睡眠の質を上げる努力をしてみましょう。
目覚めるたびにスッキリ! 眠りの質を向上させる快眠テクニック
朝までぐっすりと眠り、熟睡感を得るためには、「五感」を刺激することが大切だといわれています。
熟睡感を得るためには、じつは五感が深く関係しているからです。
五感の代表ともいえる、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、温度感覚の5つ。
これらの五感を意識することで、朝まですっきりと眠れるようになるとのことです。
早速、5つの五感を刺激する快眠テクニックについて詳しく解説してまいりましょう。
①視覚を意識した快眠テクニック
就寝前はブルーライトを浴びることを避けましょう
人間の体には、太陽が出る日中に動いて暗くなったら床につくといったサイクルが仕込まれています。
就寝前にコンビニに行って強い光を浴びるなどすると、睡眠には欠かせないメラトニンというホルモンが脳内で分泌しづらくなります。
コンビニだけではありません。スマホやPCのブルーライトには、メラトニンの分泌を妨げる働きがあるので、眠る前の一時間前にはそういったものを一切見ないようにすることが大事です。
これによって、覚醒作用が生じることなく、メラトニンがきちんと分泌されて寝つきがよくなります。
部屋が真っ暗闇だとイヤだという人は、せめて暖色系の間接照明などに変えるなどして、視覚への優しさを心がけるようにしましょう。
他にも、意外と忘れがちなのが部屋の明るさや壁紙の色などです。
意識していないつもりでも、実は体は疲れているものなので、視覚から受ける部屋の印象は意外と大切です。
部屋が派手すぎたり、病院のように真っ白な装飾だと人は心からリラックスすることができません。
お部屋の装飾については、自分が心地よくなれるような淡い暖色系の色や、パステルカラーなどを選ぶのがおすすめ。 カーテンや寝具などに淡いベージュカラーをもってくると、とてもシックかつ落ち着いたムードを醸し出すことができます。 疲れが目立つときは淡いグリーンの観葉植物などをそばに置くことで、ヒーリング効果が期待できます。
②嗅覚を意識した快眠テクニック
お手軽アロマでリラックスして眠りましょう
嗅覚と脳は直結しているといわれています。
最近ではスメハラなんて言葉もありますが、香りが自分に受け付けないものだと人は不愉快になって、ストレスを受けやすくなるそうです。
それによって肌荒れを起こしたり健康を害することもあるので注意が必要!
自分が癒される香りであれば、それを上手に取り入れることによって、リラックスして安眠することができるでしょう。
アロマテラピーは、心をリラックスさせ、寝つきを良くさせるアイテムの一つです。
今は、簡単にアロマを楽しめるようなアイテムが登場しましたよね。枕にひと吹きかけるだけでもアロマの香りを十分に楽しめるものもあります。
ポイント
おすすめの方法は、カップ一杯分のお湯を入れて、そこに自身のお気に入りのアロマオイルを1~3滴ほど垂らして枕元に置くこと。
何の香りを選べばよいのかわからない人は、とりあえず、ラベンダーや、さわやかなグリーンウッドなどの香りをチョイスしてみましょう。温泉好きな人であれば、ヒノキの香りなんかも癒されるかもしれませんね。
③聴覚を意識した快眠テクニック
自然の音やヒーリングミュージックに癒されて寝落ちしましょう
眠る前はとにかく静けさを保つことが重要です。
しかし、無音だとなかなか眠れない、という人も中にはいます。そういう人は、ヒーリングミュージックをかけるとよいでしょう。
人は自然の音を聞くと自然と心がリラックスするので、川の音や風の音、鳥のさえずりや海の波音などを聞くのも有効です。
ここで注意したいのが、音楽は一時間以内にストップするように設定しておくこと。
テレビをつけっぱなしにしておくと、自然と五感が反応して途中で起きてしまうことがあります。
音楽も同じです。
せっかく聴覚が癒されて寝落ちしたとしても、音が出続けていることでつい五感が反応し、数時間後に起きしてしまうこともあるので気をつけましょう。
④触覚を意識した快眠テクニック
寝具やパジャマは、心地よい素材感のものを選びましょう!
熟睡して、翌朝すっきりと朝を迎えて美肌を実感するためには、自分に心地よい枕やベッド、毛布やパジャマなどの素材を選ぶことが大事です。
人にはそれぞれ「心地よい」とか「気持ちいい」と思える素材がありますよね。
寝具や着衣については、綿や麻、パイル生地など自分が心地よいと思える素材を選ぶようにしましょう。
すると、自然と心地よくなって寝つきがよくなるケースも多いようです。
⑤温度感覚を意識した快眠テクニック
美肌のためにも部屋は適温と湿度をキープ!
寒すぎたり、暑すぎると人はストレスを覚えるものです。ストレスを受けることなく快眠して美肌をキープするためにも、部屋の温度はとても重要になります。
ポイント
冬の温度は20度前後にキープ、そして湿度は60%近くにキープするのがポイント。
これが睡眠にも肌にも良いそうです。
夏場の場合は、温度は25~26度、湿度は60%近くにキープできるとストレスなく熟睡することが可能だそうです。
とくに冬場は寒さを凌ぐために暖房をつけすぎてしまう人がいますよね。
しかし、部屋が乾燥しすぎると肌も乾燥して、シミやシワ、たるみの原因にもなるので要注意。
湿度が心配な方は加湿器などを置いて、湿度を保つための工夫をしましょう。
美肌に必要な質の良い睡眠を確保するために気をつけるべきポイントって?
上記では、視覚や嗅覚、触覚などの五感を意識した快眠テクニックをご紹介しました。
他にも質の良い睡眠を作るためのいくつかのポイントがあります。早速、ご紹介してまいりましょう。
ポイント①お風呂の温度は40度前後をキープ
寝つきをよくするためには、体温変化をスムーズに行う必要があります。
入浴時に熱いお湯に入ると、その後、体温が下がりづらくなって寝つきが悪くなるので要注意。
眠りを良好にさせるお湯の温度は40℃前後といわれています。適温のお湯にゆっくりとつかることがポイントです。
ポイント②ノンカフェインドリンクでリラックスしましょう
眠る前にコーヒーや緑茶、紅茶などのカフェインをとると脳を活性化させて眠りを妨げてしまうリスクがあります。
就寝前は、メラトニンという眠気をさそうホルモンを分泌させるホットミルクや、ノンカフェインのカモミールティーがおすすめです。
~美肌後記~
今回は「美肌を作る!五感を意識した快眠テクニックと熟睡するためのポイント」についてご紹介しました。
質の良い睡眠を継続して取ることが美肌への大きなカギということがおわかりいただけたと思います。
今回の記事を参考に、毎日快適な睡眠をとるよう心がけてみてください。